オーストラリア紀行 ハッピーバースディ
2011年06月06日(月曜日)
ハッピーバースディ
9月1日(土) 超ド快晴 38日目
冷え込みの激しい朝だった。テントから顔を出す。外はほんのり明るく、御来光を拝むまでにはもう少し時間があった。近くの枯木を折ってきて、火を起こす。しばらくしてシャイが起きてきた。コーヒーを作り、2人で飲みながらカメラを構えて日の出を待った。ほとんど360度視界のきくいい場所だ。そのうち他の2人も起きた。フランス女性のシャントールは、いつもシャイのテントで寝るらしいが、昨夜は寝袋だけで外で寝ていた。ずいぶん寒かったろう。バイクのシートには、うっすら霜が降りている。ここは冬だ。皆で記念撮影をして、俺が最初に出発した。彼らとは向かう方向が逆なのだ。バイクに股がった俺に彼女がカメラを向ける。
「写真を送ります」
そして、イタリアで買ったという、コーヒーの小瓶をくれた。
1人南へ向かう。昨日はしばらくぶりのオフロードにとまどったが、今日は心も体も十分に準備できており、その上タイヤも新しい。80~100㎞/hで巡航する。砂地に何度も入り込んだが、昨日みたいなヘマはもうしない。腕に力を入れてハンドルを押さえ付け、腰を少し浮かすようなフォームでなんとか切り抜けた。
205㎞走ったウィリアム・クリークで昼食。VBのビールとサンドイッチというリッチさ。空きっ腹だったので、酔いも少し回り、すっかりいい気持ちになった。
更に南へ210㎞。このオードナダッタ・トラックでは、大きな町の部類に入るマーレーで給油。燃費は何と23・2㎞/ℓ。100㎞/hまでのスピードなら、これくらい走れるのか。これだと無給油で750㎞は走れる。
夕暮れ空のあまりの美しさにバイクを止め、道端に座ってしばしボーッと眺める。車もほとんど通らないし、この大自然を独り占めできるぜいたくを一体なんと表現しよう。
8時半。レイ・クリーク・サウスという結構大きな町の外れにある公園に目がとまった。ここのパーキングにテントを張ることにする。もう真っ暗で寒かった。テントで寝るのは今夜が最後かもしれない。
今日は末娘、由佳の1歳の誕生日。彼女が大きくなって、あのときお父さんは、オーストラリアをバイクで走っていたと知ったら、どういう顔をするのだろうか。とにかく、オーストラリアより
『HAPPY BIRTHDAY,YUKA』
レイ・クリーク・サウスのパーキング泊(タダ)
本日の走行 Oodnadatta ~ Leigh Creek South 546・2㎞
・・・次回「オフロードの奥へ」に続きます